千葉大科研費会議

降着円盤とジェットに関する科研費の会議に参加してきた。
個人的に面白かった話を記しておく。

最初の、降着円盤シミュレーターのコード開発の話では、軸付近が話題になっていた。三次元だと、円柱座標でφが180度違う部分の値を用いて、軸の境界条件を解いているとのことだった。皆さん言っていたが、一様流が解けるのかがやはり重要で面白そう。軸付近のCFLが厳しくなるのは、球座標も一緒だが、軸付近のみ、粗い座標をとるというやり方だそうだ。これは、地球ダイナモでよくやられているフーリエ変換で、スムージングするやり方の方がよさそう。コードが簡単になるから。

並列化の話で面白かったのが、解像度が小さい時、marginが大きいとその分、問題サイズが大きくなり、並列化は悪くなるという話。僕もうすうす感じていたが、実際遅くなっているようで、これから気をつけようと思った。たとえばmodified Lax-Wendroffなら半分の値を計算した時に一回、値を更新するといいのだろう。


横山先生のCANS更新の話は、なかなかよさそうだった。特にCANSが初学者にとって、障壁になっていた。コードがどこにあるかわからない問題を解決する策を立てていたのは良かった。paraviewという可視化ソフトは、並列化でばらばらに出てきたデータをそのまま読み込んでくれるらしい。http://www.paraview.org/
なかなかよさそう。暇なときに見てみよう。

降着円盤のローカルな話
輻射の硬い方程式を解くときに、行列反転はBiCGSTAB法というのを使っているらしい。ちょっと見てみよう。一次元くらいだと簡単に解けるアルゴリズムだといいなあ。


僕の発表はまあまあという感じだった。最近発表が研究者の最も大切な行為の一つだと思い始めたので、もうちょっと真剣に練習しよう。少なくとも20回くらい。今まで何とかなっていたので、勘違いしていたが別にいい発表をしていたわけではない。

最後に渦巻銀河の写真。NASA提供